私は、アメリカ・ロサンゼルスで映画製作の仕事に携わっています。過去5年間『バック・トゥ・ザ・フューチャー』、『フォレスト・ガンプ』、『Disney’s クリスマス・キャロル』を監督したロバート・ゼメキスのチームの一員となり、同じチームの仲間とゼメキス監督の作品の製作に関わりました。
オフィスや撮影現場に雇われる仕事経験の浅いアシスタント達の多くは、アメリカ各地からハリウッドに憧れてロサンゼルスにやってきた若者たちです。彼らのなかの何人が、はっきりした将来の夢や目標を持っていたのでしょうか?
ゼメキス監督のアシスタントとして雇われたシナリオライター兼監督になる夢を持っていたクリスは、ゼメキス監督に近い立場から、監督やプロデューサーに映画のアイデアを提案し、監督と共著で台本を書きあげ、次のゼメキス監督作品のラインナップに入ることになりました。
映画プロデューサーになる夢を持ってチームに入ったジミーは、仕事ぶりを認められ、プロデューサー直属のアシスタントとなり夢を叶えるためにプロデューサー業を勉強中です。
クリスやジミー以外のアシスタント達のその後はどうなったのでしょうか。アシスタントのままの人、映画業界を去り、違う職種に就いた人、それか、自分の故郷に戻ってしまった人です。この5年間で、はっきりした将来の目標を持っていた人とそうでない人との差を目の当たりにしました。
ハリウッド映画の製作に関わる仕事をしたいという夢を持っていた私は、チャンスを得て、夢を実現しました。日本人の私がこの競争の激しい世界で長年に渡って仕事ができているのは、ハリウッドで学んだ方法の成果です。それをまとめたのが、この『All About “Me” Book』です。