2014年1月28日火曜日

ハリウッド式感謝の表し方


 ハリウッド映画の製作における色々なプレゼントをご紹介します。

 製作プロダクションから、スタッフ全員に映画のロゴ入りのグッズ(T−シャツ、野球帽、トレーナー、バックパック、ジャケットなど)をプレゼントします。この作品へ貢献してくれてありがとう、という意味を込めて。

 製作スタジオと総責任者のプロデューサー達主催のパーティーが催されます。撮影開始前には、これからの撮影を頑張ろう!パーティー、そして、撮影後には、お疲れさまパーティー。かたちを変えたスタッフへのねぎらいのプレゼントです。

 撮影初日。メインの役者には、契約書に基づいて与えられるそれぞれのトレーラー(大型の豪華なキャンピングカーのようなもの)に、製作サイドから、「これからの撮影をどうぞよろしく」という意味を込めて、ギフトバスケットが運ばれます。時には、映画のテーマに併せたクリエイティブなギフトバスケットは圧巻です。

 また、出演の俳優からスタッフへ感謝のプレゼントされることも多々あります。私が関わった映画において、アーノルド・シュワルツネッガー、ポール・ニューマン、ジム・キャリー、サミュエル・L・ジャクソン、レイ・ウインストンなどから、何百人もいるスタッフへお礼のプレゼントが届きました。私個人的には、ロビン・ライト(ショーン・ペンの元夫人)から、蘭の花をプレゼントされました。

 映画製作において、表舞台の俳優はもちろん欠かせませんが、裏方の我々がいてこそ、俳優のすばらし演技力を生かせます。お互いがそれを分かり合い、尊重し、感謝し、一緒にコラボレーションして作っていくのが映画です。これらのプレゼントは、その表れなのです。

 

 

 

2014年1月20日月曜日

ALL ABOUT "ME" BOOK 第一章 自分発見のページ 感情を理解することが夢への第一歩

 自分の感情を理解することは、自分を発見することに大きな意味を持ちます。何故なら、感情として現れる原因は、自分の意識、考え、信じていることだと考えられているからです。その感情が態度、行動に現れ、結果に繋がるという一連のパターンとなって現れます。

 例えば、自分は面接が苦手だと、いう「意識」を持っている人の場合。実際に面接の日程が決まると、大丈夫かと不安に思う「感情」が生まれます。その気持ちが「態度」として現れ、実際の面接の日には自信がない印象を面接官に与えてしまいます。その結果、よくない「結果」を生んでしまい、その結果だけをみて、増々面接が苦手な自分を決定づけてしまう傾向になってしまいます。

 私は相撲が好きです。今場所、横綱昇進がかかった大関稀勢の里がこのパターンに入ってしまっているように思えます。今場所こそ優勝するために、ひとつも負けられないプレッシャーがかかる稀勢の里に対して、何のプレッシャーもない相手の力士。力では稀勢の里がはるかに上です。対戦する前から稀勢の里の顔には緊張が現われます。負けられない、と思う「意識」から、その反面、負けてしまったら。。。という不安な「感情」が生まれます。その感情から、体が固くなり、思ったような自分の相撲が取れない「行動」に繋がり、結果は負けるはずのない相手に負けてしまい、横綱昇進から大きく後退する「結果」となってしまいました。

 自分の感情をコントロールできるのは自分だけです。万全の準備が整えられれば後は、自分で自分に言い聞かせるしかありません。少しでも不安、心配な気持ちになりそうな場合は、それを打ち消して、「大丈夫、自分ならできる!」と、言い換えられる自分になれるように。そうすることによって、夢への道は開かれるはずです。稀勢の里もその気持ちを持って横綱になってほしいと思っています。。

 

 

2014年1月6日月曜日

夢の力 - ドキュメンタリー監督の場合


 友人のドキュメンタリー映画監督の作品が、先月アメリカでオンエアされました。彼女がその撮影をしたのは4〜5年前。その友人に同行し、ある映画祭のオープニング祭典に出席したのは2年前です。フランス人の彼女がテーマに選んだアメリカンインディアンのドキュメンタリーをアメリカで放送されるのが、彼女の夢でした。

 映画祭に参加した時、自分たちの映画作りに情熱を注いでいる多くの人達の熱い想いに感動しました。ある監督は、自前の一着きりのスーツで、各地の映画祭を回っているのだと、話していました。家族を養うために普通の仕事を持ち、週末だけ何年もかけて撮影をし自分の作品を完成させた監督もいました。それから信じた題材を映像化するために何年もの月日をかけ、作品への情熱を持ち続けた一人でした。

 多額の予算があり、細分化された職種のもとに多くのスタッフで製作するハリウッド映画とは違い、インディペンデント映画やドキュメンタリー映画は、多くの場合予算が限られています。そのため、監督、カメラマン、プロデューサーも含めて、少ないスタッフが知恵を出し、互いに協力して、皆で映画を作りあげます。私もインディペンデント映画の製作に関わったことがあります。撮影自体は大変でしたが、終了した時の達成感は格別のものでした。

 映画祭での監督達の誇りと充実に満ちた顔を見ていると、自分の夢をみつけることができれば、人は力と勇気を持って貫くことできるのだと改めて感じました。それは、映画や仕事にかかわらず、どんなかたちの夢についてもいえることだと思います。

 今年こそ、皆さんが夢を見つけ、夢への第一歩を歩み出すために、ALL ABOUT "ME" BOOK が活躍してほしいと願っています。