2015年2月18日水曜日

ハリー·ポッターのアイデアがこんなところで。

 ハリー·ポッターの作者、J.K.ローリングが、逆境のなかで自分の夢を見つけて、成功したストーリーは、ALL ABOUT "ME" BOOKのパート2 夢のページのなかで紹介しました。

『子供の頃からおとぎばなしを作ることが大好きで、新しい話を作ると、妹に読んできかせたといいます。作家への道を目指さずに、OL生活、結婚、そして離婚。シングルマザーとなり、生活保護を受けて、貯蓄もなくなり、どん底に彼女を支えたのが、子供の頃から好きだった物語を書くこと。家の暖房費を節約するために、暖房のあるカフェで子守りをしながら、彼女はハリー·ポッターを書き続けて、第一作を完成しました。

12の出版社から断られ、それでもあきらめずにあたった13社目の出版社から出版が決まり、その後は7作のシリーズとなり、映画化もされ大ヒットとなりました。

本当にやりたいことをみつけ、それをやり遂げようとする時、たとえどのような状況においても、乗り越えられるエネルギーが生まれてきます。離婚後、書くことが自分にとって大切なことかが分かったJ.K.ローリング。逆境においても、自分の夢を信じて、諦めずに努力を続けたことが彼女の成功へと繋がったのでした。』

ポートワインの生産地、ポルトガルのポルトを訪れた時、ハリー·ポッターの主人公達と同じ制服を着た若者が歩いているを見かけました。歩き続けると、街のあちらこちらで見かけるため、ハリー·ポッターのイベント?と、思い聞いてみると、彼らは地元の大学生。ハリー·ポッターのコスプレと思ったのは、実は彼らの制服でした。

J.K.ローリングはポルトに住んで、ハリー·ポッターの物語を書いていたというカフェが、この街にある世界で一番古い本屋のなかのカフェ。そして、この本屋のカフェの窓からは、黒いマント姿の学生達が多く集まる広場が見えます。彼女は、その窓から黒いマントの制服を着た学生達を見ながら、ハリー·ポッターのストーリーの想像を膨らましていたのでしょう。

彼女の想像力と情熱の場所だったこのカフェには、本屋の入り口からお洒落な螺旋状の階段を登っていきます。階段を上ると、大きな窓からの光が入りこみ、限りない可能性を感じさせてくれるます。
 

 

2015年2月6日金曜日

アカデミー賞最優秀作品賞ノミネート映画『アメリカン·スナイパー』の試写会にて。

今年のアカデミー賞の最優秀作品賞、最優秀男優賞をはじめ多くの部門にノミネートされているクリント·イーストウッド監督映画『アメリカン·スナイパー』の試写会がDGA (Directors Guild of America,アメリカ監督組合)のシアターで催され参加しました。

この試写会では、終了後にクリント·イーストウッド監督と主役のブラッドリー·クーパー、ライター、エディター(編集)の質問応答があり、巨匠クリント·イーストウッド監督が入場すると、観客はスタンディングオーベーション。映画に60年以上貢献している監督への敬意です。

映画『アメリカン·スナイパー』は、実在の人物をもとにした映画です。撮影が始まる前にクリント·イーストウッド監督とブラッドリー·クーパーは、主人公の家族に会いに行き、通常の映画と違い、主人公やその家族のことなどを考え、内容の詳細、人物の扱い方に繊細に対応するべき大変な映画だと二人が感じたことを話していました。

主役のブラッドリー·クーパーは、準備期間の3ヶ月で主人公の体型に合わせるために18kg太って役作りに挑戦。(実際、映画が始まったときに、これがブラッドリー·クーパーかと思う程別人でした。)体型のみならず、主人公の精神面での役作りに不安だらけだったこと。しかし、撮影が始まるとまるで主人公自身が自分に入ったかのように、不安な気持ちが全くなくなったことなど、色々な撮影のエピソードが聞けた試写会でした。戦争を題材にした映画ですが、ヒューマンストーリーの素晴らしい作品です。

そのなかでも印象に残っているのが、クリント·イーストウッド監督と40年共にしているエディターのジョー·コックスの話です。

現在の映画の編集は、スイッチひとつでシーンやコマを何度も簡単に入れ替えができ、タイプの違うバージョンも容易に作れるアビッドという編集機を使っています。長年使われていたフィルム編集は実際のフィルムを切る方法でしたので、アビッドのようには、何度も入れ替えることはできません。

そのため、フィルム編集では、監督のビジョンの理解力と編集者の決断力が決め手となります。その判断力を付けるために、彼のアシスタントは、今でもフィルム編集の経験をさせるということです。

自分で判断し決断する、このプロである基本。それと共に経験を積み重ねていく必要があるとクリント·イーストウッド監督のエディターは考えます。

自分の判断と決断を信じることができるか?それは、ハリウッド映画を編集している人に限らず、我々の日常生活にも言えることではないでしょうか?

自分で決め、自分の考えや行動に責任を持つことは、誰にも頼らない真の自由な生き方だと思います。